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| スパゲッティーハウス「かしの木」は、どこかメルヘンな雰囲気が漂う |
メニューはなんと320種類。この店のすべての味を試そうと思ったら、毎日通ったとしても軽く1年以上はかかる計算になる。スパゲッティー専門店「かしの木」は、メニューを見るだけでも楽しくなるようなお店だ。店主の渡邉光邦さんに店づくりについて話を伺った。
渡邉さんは、名古屋市のイタリア料理店で修業した後、11年前に同店をオープン。以来オーナーシェフとして、おいしいスパゲッティーを追及する毎日だ。
「イタリアンと言えばパスタにピッツァが定番かもしれませんが、個性のある店作りをしたかったので、あえてスパゲッティのみという方針にしました」
めんの太さも1.8ミリの1種類だけ。イタリアンの店などで見かけるはやりのカッペリーニやら、タリアテッレなどのパスタは一切扱わない。その代わり、というのもおかしいが、めんのゆで方には絶対の自信を持っている。
試食のために作ってもらった「エビのウニ和え」(1,365円)と「明太子カルボナーラ」(1,102円)をいただいたが、なるほど、こしのあるアルデンテのスパゲッティーは、固めで、もっちりとしていている。なにより驚きなのは、食べ終わるまでずっとアルデンテの状態がキープされていたこと。だれもが経験することだと思うが、パスタ料理は食べ始めは確かにアルデンテでも、食べ終わるころにはすっかり柔らかくなってしまっている場合が多い。
「ゆでるときのかきまぜるタイミングやお湯の量など、ここまで来るには試行錯誤の連続でした」というだけあって、最後までしっかりとアルデンテのめんは、しこしこで大変おいしかった。
めんにからめるソースもトマト、オリーブ、マスタード、クリーム、シーフード風味、明太子クリーム、、キムチベーコン風味、みそ風味、ウメ風味など、全部で19種類用意されている。試食した「明太子カルボナーラ」は明太子クリームソースにベーコン、マッシュルーム、オニオン、しいたけ、明太子、タマゴ、ノリなど、具がたくさん入っていて、それぞれの素材がお互いの味を引き立てている。
「明太子カルボナーラ」のような定番メニューとは別に、旬の食材を使った「気まぐれメニュー」というのも用意しており、1ヵ月〜2ヵ月ごとに変化する旬の味が人気だ。「エビのウニ和え」はその中の「ウニシリーズ」メニューの一つ。このほかにも今の季節なら「竹の子きの子シリーズ」や「そら豆ベーコンさやえんどうシリーズ」があり、「竹の子きの子トマト」や「竹の子きの子オリーブ」(どちらも1,207円)、また「そら豆ベーコンさやえんどうみそ」(1,102円)「そら豆ベーコンさやえんどうカレー」(1,155円)など、季節の味を楽しめる。
「6月には、じゃこ明太おろしなどの冷やしスパ、またシーフードをふんだんに使ったバジルクリームなどもお目見えしますので、ご期待くださいね」とのこと。秋にはクリやマイタケなども登場。季節感いっぱいの気まぐれメニューはぜひ一度試してみたいところだ。
同店のめんへのこだわりは、前述のとおりだが、渡邉さんはすべてのお客さんにおいしく食べてもらいたいとの思いで、きめ細かいサービスを提供している。
例えば、ドクダミ、ウーロン、玄米、熊笹など11種類のお茶を独自にブレンドして毎日作っている健康茶もその一つ。
「体に良いものばかりを厳選したおいしいお茶を何杯でもお好きなだけ飲んでいただけます」
またランチタイムのセットメニューとして、210円(土日は315円)プラスすればフランスパン、ミニサラダ、ドリンクが付くが、そのほかに平日のサービスとして季節のデザートも提供している。
そしてめんの量も、たくさん食べたい人、少ない量でじゅうぶんの人のために、スモール(50円マイナス)、1.2倍(52円プラス)、1.5倍(105円プラス)、1.8倍(210円プラス)、2倍(315円プラス)など、小刻みな単位でボリュームの調節も可能だ。辛さもお好みで調節してくれる。
「お子さんからお年寄りまで、すべてのお客さまに食事を楽しんでいただきたいので、お味もサイズもできるだけ幅を持たせています。お客さまが笑顔で食事をされて、喜んでいただくことが、私にとっても喜びなんです」
オープン当時は150種類だったメニューが、いつの間にか320種類にまで増えたのも、お客さんのリクエストにどんどんこたえてきた結果だ。イタリアンの枠にとらわれず、時にはうどん感覚で、時にはエスニック感覚でいただくスパゲッティーは、毎日食べても飽きない味である。