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| モダンな外観のてんぷら家「五島」 |
新鮮素材を揚げてくれるおいしいてんぷら屋さんがあると聞いて出かけてみた。
「てんぷらは揚げたてを食べてもらわにゃ意味がないでね。熱いうちに召し上がれ」と店主の五島信吉さんは、あつあつのてんぷらを出してくれる。旬の味をいただきながら、妻の由美子さんも加わり、楽しい話を伺うことができた。
最初にいただいたのは、生ガキのてんぷら。
「えっ、生で食べられるカキをわざわざてんぷらにするのか」という思いは、カキを口に入れたとたん、どこかに飛んでいった。
衣のサクッとした食感の後に来るカキの濃厚なねっとり感は、生では味わえないおいしさだ。
「もちろん、生でもおいしいけどね、てんぷらはまた違った味が楽しめるでしょ」と五島さんも太鼓判を押す。
「お野菜でもお魚でも旬の素材を大切にしています。干し柿やギンナン、夏場は自家製のプチトマトやイチジクなんかも揚げてしまうんですよ」とは由美子さんの弁。てんぷらの常識にとらわれず、これはと思う素材はどんどん試してみるのだそうだ。
「もちろん定番のものもご用意していますが、四季折々の自然のおいしさを召し上がっていただくことも、私たちの目指しているところです」
五島さんはてんぷら専門店や料亭、旅館などで修業した後、17年前に独立。この道一筋にてんぷらの味を追求してきた。そんな職人気質の五島さんをサポートするのが由美子さん。持ち前の明るさとていねいな接客で、多くのファンをつかんでいる。
さて、同店はてんぷら専門店ではあるが、五島さんの料理人としての腕とアイディアを生かした会席料理も豊富に取り入れている。
昼のメニューは、てんぷらに、小鉢、ごはん、赤だし、漬物、水菓子の付いた「花」(1,575円)、お造りと茶碗蒸しもプラスした「月」(2,100円)、さらに口取りや酢の物も付いている「雪」(3,675円)などがある。
また昼夜通じて好評なのが「おまかせ料理」(4,200円)だ。口取り、お造り、てんぷら、焼き物、蒸し物、酢の物、ごはん、赤だし、漬物、水菓子が付いている。
「特にお造りには力を入れていますので、メインのてんぷらに負けないくらいの味ですよ」と夫妻がすすめるだけあって、たしかに中トロ、イカ、白身と充実した内容で、新鮮そのものだ。
焼き物も、今の季節なら自家製の朴葉みそで寒ブリやキノコ、またカモのロースなど、その日に入った素材を焼いてくれるので、季節の味をじっくり楽しめる。てんぷらにはエビやアナゴ、野菜など定番のほかに、生カキも付いている。
このほかにも松花堂弁当(2,625円)や会席料理(5,250円)など、豊富なアイテムの中から選ぶことができる。
「料亭や旅館での修業時代に、日本料理も幅広く勉強してきたからね。その時の経験を生かして、バラエティに富んだ会席料理を楽しんでいただいています」
リピーターのお客さんがほとんどという同店。味と雰囲気をすっかり気に入ったお客さんが、家族や友人を連れて、再び来店するケースが多いという。
「口コミでお客さんが増えていくということがうれしいね」と言う五島さんは、お客さんとのコミュニケーションを大切にしながら、お客さんの意見を料理に取り入れたりもしている。
「『おいしかったよ』と声をかけてもらうことが料理人としては一番うれしいんだよ。よし、もっと頑張るぞという気になれるでね」
よりおいしいものを食べてもらおうと、宴会料理も熱いものは熱いうちに、冷たいものは冷たいまま出せるよう、工夫を凝らしている。
例えば20名以上の料理を出すときなど、てんぷらもてんつゆも3名分ずつ調理していくそうだ。てんぷらの順番が後になったお客さんには、先にお造りを出して、料理の待ち時間を少なくし、最終的に同じ時間に食事を終えられるように、細かい配慮がなされている。
宴会料理にありがちな「せっかくのごちそうなのに、冷めてしまって味がイマイチ」という状況がないので、法事やファミリーイベントにもおすすめだ。
また「お年寄りやお子さんがいらっしゃる場合など、できる範囲で料理を変えたりできますので、お気軽にご相談ください」とのこと。
アットホームな雰囲気の中で、本格的なてんぷらと会席料理を楽しめる「五島」。旬の味を食べに出かけてみてはいかがだろう。