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| 小さいながらもおいしいと評判の町のパン屋さん、それが「ぱんのもり」だ |
「ぱんのもり」は、小さなパン屋さんだが、固定ファンも多い人気の店だ。気さくなオーナー、森清志さんと寿美子さん夫妻が二人で切り盛りするアットホームな雰囲気が人気の秘密。どんなパンがあるのか、さっそく話を聞いた。
「高校卒業後、ベーカリーに就職。それ以後16年間、2、3軒の有名店で腕を磨きました」と語るのは「ぱんのもり」オーナーの森清志さん。しかし大手のベーカリーは効率化を図るため、仕事は分業制だ。技術を覚えたてのころはよかったが、責任者として店を任されるようになると、売り上げのことも考えなければならないので、本来のパン作りに専念できなくなってしまったという。
「粉をこねて、発酵させて、成形して焼くまで、一人の職人が全工程にかかわることで、納得のパンもできると思うんだけど、企業として利潤を追求するとなると、そうも言ってられないんですよね」
責任あるポジションに就けば就くほど「自分の手で地道にパン作りをしたい」という思いが高まり、ついに7年前に独立。以来こつこつと森さん流のパン作りを続けている。
「自分がおいしいと思うパンでなきゃ、お客さんにもすすめられないからね。納得のいくパンだけを売るようにしています」
例えば同店の名物的存在である「生クリーム食パン」(2斤500円、1斤250円)は、香りのいい発酵バターと生クリームを使用。また全粒粉を使用したヘルシーな「全粒粉食パン」(1斤250円)も、コクがある。ひと工夫を加えた独特の味わいが同店のパンの特徴だ。
同店のもう一つの特徴は、パンの中に入れるクリームやあん、惣菜などもすべて手作りだということ。生クリーム食パンを使って作る「日替わりサンド」(500円)に入っている卵やトンカツ、エビカツなど、素材も吟味して手作りされているので、すぐに売り切れるらしく、取材に伺った時はサンドイッチコーナーはすでに空っぽ状態だった。
自家製卵焼きやハムポテト、ツナ野菜などが入った「お楽しみサンド」(230円)、「コロッケパン」(150円)、「コーンパン」(130円)、「まるごとタマゴパン」(140円)、「ウィンナーとマッシュルームのピザ」(150円)など、お昼のお弁当にもぴったりのおかずパンが多種類用意されている。
「常時、40〜50種類は焼いていますので、お好みに応じて選んでくださいね」と店頭を仕切る寿美子さんも、自信を持ってすすめている。
「蒸しパン」(130円)、「チーズレモン」(130円)、「ミニミルクコルネ」(5個入り300円)など、おやつに向くお菓子パンもおすすめだ。記者もあんパン、クリームパン、ミルクコルネを試してみたが、どれも甘さ控えめで大変結構な味であった。
小さいながらも、しっかりと自分の味を守っていきたいと考える森さんだが、お客さんが味に満足して通ってきてくれることが一番うれしいと言う。
「お客さんとのやりとりの中で新しい味、おいしいパンが生まれていけば、こんな幸せなことはない」と考えているので、要望はどんどん申し出てほしいそうだ。
「もちろん、すべてのご要望にお答えできるわけではありませんが、できることはどんどん取り入れていきたい。こんなパンがほしい、あんなパンを作ってという提案をしていただくと、職人としてはうれしいもんなんですよ」
また近くなら配達も引き受けるそうだ。
「これもね、その時の状況に応じて、手が空いていればお届けできるし、忙しい時はできないので、100パーセントOKというわけにはいかないんだけど、ま、とりあえず、申し出てくださればなんとかなると思います(笑)」
お客さんとのコミュニケーションを大切にしながら、地域に溶け込んでいる町のパン屋さん。それが森さんの目指す形だ。あなたも一度焼きたてパンを試してみてはいかがだろう。