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| 田畑の中にある菜々畑。レンガ造りの落ち着いた外観 |
「畑の中に、おいしい洋食屋さんがあるよ」との情報を得たので、さっそく訪ねてみた。レンガ造りの落ち着いた外観の「菜々畑(ななばたけ)」は、なるほど田畑の中に一軒だけ建っているレストラン。しかしオープンして10年という店は、お客さんの支持を得てしっかりと地元に根づいているようだ。
「学生時代に飲食店でアルバイトしたのがきっかけでこの道に入った」と語るオーナーシェフの川合貞彦さん。バイト先で初めて作ったエビ料理をお客さんに持っていったら「おいしいね」と言ってもらえた。その瞬間、自分が作った料理をほめてもらう喜びに目覚め、「絶対料理人になろう」と心に決めたそうだ。
「学校を卒業した後もあちこちのレストランで修業しました。フレンチ、イタリアンが中心ですが、和食や中華の店でも勉強しましたよ」
そして10年前にこの地で独立。以来地域にすっかり溶け込んでいる。
「店をオープンする時、たまたま不動産屋さんに紹介されたのがこの立地。予算がなかったので、このような畑の中に建てたわけですが、今では本当によかったと思っています」
というのも、周りの野菜畑には1年を通じて多種多様の野菜が育っている。持ち主である農家の人とも顔見知りになり「自由に持っていっていいよ」という申し出もあり、とれたての野菜を収穫できる特権を得ているからだ。
「お客さんの中にも野菜作りを楽しんでいらっしゃる方が多いので、毎朝のように店の入り口に野菜が届いているんですよ。ありがたいことです」
新鮮野菜が毎日のように入手できる環境だが、肉や魚に関しても一宮地方市場で旬の素材を吟味している。
ランチメニューを紹介しよう。ランチは週替わりのメインディッシュによって値段が3段階に分かれている。取材当日のAランチ(900円)は、ロールキャベツとニョッキのカレーチーズ煮がメイン、Bランチ(1,000円)は魚コース(スズキのグリル・ニンジン&グリーンピースのソース)、Cランチ(1,100円)は肉コース(牛ロースステーキ・焦がしオニオンのしょうゆソース)であった。
またコースランチ(1,500円)もあり、A、B、Cのメインディッシュの中から2品をチョイスできる。すべてのランチに前菜3品、サラダ、ライスまたはパン、そしてルイボスティがついている。
ランチの値段に200円プラスするだけで、手づくりデザートとコーヒーか紅茶のセットもオーダーできるのもうれしい。
「洋食の世界では、肉でつくるフォンドボー、そして魚でつくるヒュメ・ド・ポワソンがだしの基本。それさえきちんと作ればソースもおいしくできますし、ソースがおいしくできれば、料理に香りが生まれ、余韻のあるお食事をお楽しみいただけると私は思っています」と川合さんは言う。一品一品ていねいに手づくりする中でも、特にソース作りにはこだわりを持っているそうだ。記者もランチを試食したが、肉や魚にかかっているソースがとてもまろやかで、素材の味をひきたてていた。
ディナーコースも充実している。シェフのおまかせ魚コース(2,500円)や黒毛和牛コース(3,000円)、お肉・お魚コース(3,500円)などは、メインディッシュに前菜、副菜、スープ、サラダ、魚料理、ライスかパン、そしてデザートがついており、お値打ち価格で本格的なディナーを楽しめる。
また一品料理が書いてある黒板メニューも人気。ホタテと柿とマツタケのソテー(1,200円)や揚げキノコとネギの冷製パスタ(800円)など、今の季節ならではのメニューがせいぞろいしている。
「できるだけお客さまのご要望にもおこたえしていますので、お気軽にお申し出くださいね」と口を添えるのは川合さんとともに店を切り盛りする妻の洋子さんだ。時間に余裕があり、素材の都合さえつけば、好みに応じて料理してくれることもあるそうだ。
これからの季節は、パーティー料理の予約も受け付けているので、ぜひ相談してみよう。予算や人数に合わせてアレンジしてくれる。
また毎年恒例のクリスマスディナー(4,500円)も予定しているので、こちらも試してみてはいかがだろう。