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| 気軽に立ち寄れる雰囲気の音羽飯店 |
音羽飯店は、だれでも気軽に入れる町の中華屋さんだ。
メニューはシンプルだが、味とボリュームはしっかりしていて、固定客をしっかりとつかんでいる。取材におじゃました時も、土曜日の午後1時過ぎだというのに、ひっきりなしにお客さんが入っていた。人気の秘密を店主の小澤博康さんに伺った。
「店を始める前は、セメント会社に勤めていたんだよ。でもこのままサラリーマンを続けるよりも、小さくてもいいから自分の店を持ちたいなと思ってね」
数年続けたサラリーマン生活に見切りをつけ、中華料理店で修業した後、「音羽飯店」をオープンさせたのが38年前のこと。
「修業でお世話になった店の味が基本になってるけど、長年やってるからね。いろんなところに自分なりの工夫も入れているよ」
小澤さんいわく、中華料理の決め手はスープだそうだ。同店ではブタガラとトリガラを2対1の割合でだしをとっている。
「もちろん、そのほかにもいろいろな野菜や隠し味も入っていますよ。詳しくは企業秘密だけどね(笑)」
ラーメンをはじめ、各ごはんものにもスープがついているが、意外とあっさりした味が小澤さんの持ち味でもある。
メニューを見てみると、とてもシンプルなのにちょっと驚く。今どきの店なら必ずといっていいほど用意されている「本日のランチ」や「定食メニュー」がどこを見てもないのだ。
「あのね、そういうメニューを置くと、どうしても時間がかかっちゃうでしょ。注文をいただいて、すぐに作って手早くお出ししたいから、ランチメニューはやらないんだな」というわかりやすいお答え。裏を返せば、わざわざランチメニューを作らなくても、常連のお客さんでじゅうぶん回っているということでもある。
定番メニューは、ラーメン(480円)、ワンタン(480円)、ワンタンめん(680円)、みそラーメン(730円)、チャーシューめん(730円)、五目そば(730円)、やきそば(730円)、バリそば(750円)、チャーハン(600円)、中華飯(750円)、天津飯(750円)、やきぶた(680円)、野菜いため(800円)、酢豚(900円)、八宝菜(800円)、からあげ(800円)など。
撮影のために、天津飯、ワンタンめん、バリそばを注文したが、どれもボリュームたっぷりだ。とくにそば類は、上に載っている野菜の量がすごかった。
定食ものを置かないかわりに、チャーハン、天津飯、中華飯、ギョウザなどは小サイズも用意している。
ラーメンややきそばと一緒に注文するお客さんのために加えたメニューだそうだ。
また小澤さんが大きな中華なべをふるう横で、妻の久枝さんがプロの手さばきで、ギョウザの皮包みを行っているのが印象的だった。
試食させてもらったが、肉がたっぷり入って、ジューシーでおいしい。
「やっぱりギョウザ(480円)は一番人気かな。多い時は1,000個以上包んでも追いつかないこともあるよ」
なるべく化学調味料を使わず、自然素材できちんとだしを取り、味に工夫を重ねている小澤さん。40年近くたった今も、「とにかく味の工夫が肝心」と日々研究を怠らない姿勢が、多くの中華ファンのハートと胃袋をキャッチしているとお見受けした。