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| 「A&Z」外観。浅井さん自らの設計によるブルーが基調のモダンな造り |
日本にも昔からガラス工芸の技術はあり、生活のさまざまな場面で利用もしているが、実際にガラスを溶かしているところは見たことない・・・。そんな人がほとんどではないだろうか。
そんなガラスの世界に飛び込んで、作品づくりに取り組んでいる人がいる。今年2月にスタジオ併設のショップオープンも果たし、地元でガラス工芸を広めていくつもりの浅井淑子さんだ。
「高校を卒業するまでは、アート方面に進むなんて、私自身、想像もしなかったんですよ」と語る浅井さん。大学進学の際に「何か新しいことをやってみたい」という強い気持ちに背中を押され、愛知教育大学総合造形コースに進んだ。
「ガラス工芸を選んだのも、まったく知らない世界に飛び込んでみたいという気持ちからだったのですが、これが始めてみると、もう面白くて、どんどんのめりこんでいきました」
大学卒業後は「富山ガラス造形研究所」に入学し、1年間みっちり学んだ後、渡米。オハイオ州の芸術大学やニューヨーク州の大学でさらに研さんを積んだ。
ガラスは固い半面、壊れやすいという二面性を持つ素材だ。それが浅井さんの表現方法にぴったりフィットして、とても魅力的な力を発揮するのだそうだ。
「特に精神性を表現するには最高。高温でドロドロに溶かして作るガラスはとても神秘的で、一度体験すると本当に夢中になってしまいます」
店内には、併設されたスタジオで浅井さんが作った美しいガラス製品がずらりと並んでいる。
「生まれ故郷が木曽川町だということも影響しているのかもしれませんが、水へのこだわりが昔からありますね。ですから、水をイメージしたもの、そして草木や花など、自然をモチーフにした作品が多いです」
グラス、ボール、皿などの器類や花瓶、そしてとんぼ玉の携帯ストラップやピアスなどのアクセサリー類と、アイテムはバラエティに富んでいる。たしかにブルーやグリーン、また淡いパステル調のものが多く、全体的にやさしい雰囲気が漂うが、その中に一本強い意志のようなものが感じられ、まさに作り手の精神性が表れているような気がした。
「米国ではアートも学び、前衛的な手法でも作品づくりをしましたが、ここではそうした自由なスピリットを生かしつつ、できるだけ日常生活で活用していただけるような作品を制作しています」
一個一個手作りなので、さぞかし値も張るかと思いきや、手ごろな値札が付いているのもうれしい。
千円前後から数千円までのものが多く、家使いだけでなく、プレゼントや記念品としても利用できそうだ。
またショップに併設された工房を利用して、浅井さんは「吹きガラス教室」を開いている。
「ガラスを通して、手作りの良さや物を大切にする気持ちを伝えていきたい」と考える浅井さんは、食器や花器、アクセサリーなど、暮らしに取り入れられる作品づくりのアドバイスやアイディアを提供しつつ、1人でも多くの人にガラスの魅力を知ってもらおうと働きかけている。
現在通っている人は、20代から70代まで。幅広い年齢層の人が楽しんでいるが、初めての人には「体験教室」がおすすめだ。
30分でコップや一輪差しなどが作れて、料金は2,500円。
一方、バーナーワーク(とんぼ玉)教室にも体験レッスン(30分1,500円)があるので、アクセサリーや小物作りに興味のある人は、こちらを体験してみるのもいい。
またプライベートレッスンや工房の貸し切りコースなども用意しているので、興味のある人は、気軽に問い合わせてみよう。