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| ピンク一色がかわいいクレープ「MOMO」 |
「こんな田んぼの真ん中に、クレープ屋さんがあるわきゃないわな」 といったロケーションに、ひと際目立つピンクの建物。その名も「クレープMOMO」。
店主の長屋仁美さんは、とにかく接客業が大好きという女性。
「クレープが焼けるのを待っていてくれる間に話す会話が楽しいんです」とクレープ屋さんの魅力を語ってくれた。
トタン壁も、ひさし部分も全面的にピンク。ひと昔前の少女マンガの世界のようでもある。店の中に入ると、これまた壁紙も、いすの色もピンクで統一されていたので「ピンクがお好きなんですね」と尋ねたら「いや、特にそうでもないんですけど、クレープがおいしく感じられるような色でしょ」という淡々とした答えが返ってきた。
クレープ屋さんを始めたからには「クレープがお好きなんですね」という問いにも「いや、私は飲んべいなので、甘いものはあんまり…。この辺りにはクレープ屋さんがないから、喜ばれるんじゃないかなと思って」ということだ。
お客さん商売が大好きで、結婚前は喫茶店で働いていたこともあり、「いつかは自分のお店を持ちたい」と思っていた長屋さん。
「子育ても一段落した5年前に、店を始めました。ここは夫の実家の離れだったところ。おじいちゃんが使っていたとても古い建物なんですよ。それを手作りでリフォームしました」
牛乳パックで作ったいすやかまぼこの板で作ったメニューなど、リサイクルの精神で手作りしたお店の雰囲気はとても親しみが持てる。
さっそく、クレープを焼いてもらった。専用の鉄板に薄く生地をのばしていく。
「薄く均一に焼くのは、結構技術がいるんですよ。ここまで薄く焼けるようになるまでには、何百枚も失敗しました(笑)」と長屋さん自身も言うように、同店のクレープは、今まで食べたどこのクレープ屋さんのものより薄い。
記者は「生クリーム・あんこ・バニラ」と「チーズ、ハム・レタス」の2種類をいただいたが、生地が薄いので、トッピングした具のじゃまにならず、すいすい食べられた。
「私自身、甘いものが得意じゃないので、甘さも控えめにしています。生地が甘くないから、何をトッピングしていただいても、マッチすると思いますよ」
そのとおりである。おかず系のトッピングでもいけるし、甘いものを中に入れてもくどくならないところがよかった。
もう一つ、いいところは値段も控えめなところ。ベースの値段が一枚200円。あとはワントッピングごとに30円ずつ上がっていくシステムだ。
例えば、基本の生クリームにチョコとバナナを入れれば、260円だ。
「あまり高いと、子どもたちのおこづかいに響くでしょ。おやつに買いに来てくれる子たちと話をするのが私の楽しみの一つなの」
そんな長屋さん、クレープを焼く間に、子どもたちのさまざまな話に耳を傾ける。
「案外、男の子の方が、よくしゃべってくれるんですよ。テストの点とか平気で言ったりね。別に深刻な話をするとか、私に何か相談事をするわけではないけれど、何となく学校やお友達の話をしていくことで、ほっと一息できるんじゃないかしら」と子どもに向けるまなざしはやさしい。
「お店をやっていて一番うれしいのは、『おいしい』というひとこと。それが商売のだいご味じゃないかなと思っています」
そんな声が聞きたくて、長屋さんは近辺のイベントやお祭りなどにも出かけていき、移動販売を行っている。
「お客さんが私の店に目を止めてくれて、『あ、クレープ、おいしそう』と言ってくれて、実際に食べて『おいしい』って言ってくれる瞬間は最高ですね」
小麦粉、卵、牛乳、バターをベースに生地作りをしているが、ただいま「そば粉クレープ」も研究中だ。
「もっちりした食感とそばの香りがいいんです。もう少しお待ちくださいね。新発売しますから」
トッピングは、チョコ、バナナ、パイン、ピーチ、イチゴ、みかん、バニラ、あんこ、ブルーベリー、アーモンド、ヨーグルト、クリームチーズ、レタス、ハム、ツナ、なっとう、コーン、マロン、りんごなど。果物は季節によってない場合もある。もちろん持ち帰りもOKだ。
ピンク一色の不思議空間で、あなたも一度、クレープ体験はいかが?