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| 「忙しいけど、毎日が充実しています」と語る船橋さん |
ホタルを育成したり、ゴミ問題を考えたり、公園に花を植えたり…。一宮の環境改善に取り組んで10数年。船橋信子さんは地域のボランティア活動の中心的存在だ。
「一つの問題に取り組むと、関連することがたくさん出てきて、次から次へと勉強したくなる」と言う船橋さんは、さまざまな角度から環境を考え、行動している。
「あんまりたくさんの活動に参加しているから、どこから説明していいか、私自身もこんがらがっちゃうね」と笑う船橋さん。エコだリサイクルだと世の中が言い始める前から、ゴミの問題に取り組んできたという。
「地域の生活環境モニターを引き受けたのがきっかけでした。そこで仲間になった主婦たちと『キューブの会』を立ち上げ、環境保全に取り組み始めたんですよ」
ゴミ問題などを勉強するうちに「木曽川にホタルを呼び戻そう」というボランティア活動に参加。ここ三年ほどは、ホタルの飼育に力を注いでいる毎日だ。
「ホタルはきれいな川の象徴。ホタルがいるということは、そこに美しい自然環境があるということですから、がんばって育ててみようと、飼育方法を一から勉強しました」
ヘイケボタルの人工飼育は初めての体験だったが、木曽川に生育するタニシをエサに、当初500匹のホタルを5万匹までに増やすことに成功。
「138タワー奥の竹林に飼育小屋を設け、約150名のボランティアが毎日交代で世話をしています。各地でこうした取り組みが始まっていますが、こんなに増やしたのは私たちが初めてだそうで、全国から視察にいらっしゃいますよ」とうれしそうだ。
「毎年ホタル観察会を開き、市民のみなさんに見てもらっています。幻想的に舞う美しいホタルを見れば、自然を大切にしようという気持ちが自然にわき上がってきますよね」
また船橋さんは、「一宮環境ネットワーク」の「モラル環境教育推進委員」も引き受けており、小中学校に出向いて子どもたちに話をしたり、実際に廃物を利用して物づくりの楽しさを教えたりもしている。
「ホタルの話もからめて、むやみにゴミを増やすことがどうしていけないことなのかを話したり、工夫して物を作る楽しさをほんの少し教えるだけで、子どもたちは、柔らかい頭と心ですんなり理解してくれます。子どもたちが目を輝かせて楽しそうに工作する姿を見ると、私も心から楽しめます」
牛乳パック、ストロー、段ボール、折り込みチラシなど、家にある物だけでなく、落ち葉や木の実など自然の素材も使っての物づくりに子どもたちは熱中するという。割りばしを使ったエコリースや落ち葉と木の実の壁飾り、牛乳パックとストローで作る鳥笛など、教えるモデルは、すべて船橋さんが考案したものだそうだ。
「岐阜の山奥などに材料の調達に行く時は夫と一緒に行きます。仕事が休みの日は、私の活動をサポートしてくれますし、ボランティアは家族の協力があってこそ続けられます」
このほかにも、監事を引き受ける「私たちの庭の会」では、地域のお年寄りのボランティアを中心に各公園に花の球根を植え、育てている。
夫の強力なサポートを得て、船橋さんの活動はどんどん広がっていくようだ。
「環境ボランティアといっても取り組み方はさまざまです。いったんかかわりはじめると、どんどんつながりができていくし、私自身もいろんな角度から勉強したいと思うから、つい広がってしまうのよ(笑)」
どんなに忙しくなっても楽しいと思える理由は「いろいろな考えの人たちと出会い、話ができるから」だという。
「普通に主婦の仕事だけしていたら、知り合えなかったかもしれない人と友達になれる。そして思いもしない考え方や発想にも触れることができます。毎日がとっても刺激的なんですよ」
今日もあちらこちらのボランティア活動に自転車で出かけて行く船橋さんは、常に前向きで元気いっぱいだ。
「お祭りやイベントにも『リサイクル物づくりのおばさん』として参加していますので、気軽にお声をかけてくださいね」と明るく語ってくれた。