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| 昨年リニューアルされ、明るくきれいになった「鳥滝商店」 |
朝びきの名古屋コーチンを扱っているお店があると聞いて出かけてみた。
一宮市浅井町大日比野の交差点にある「鳥滝商店」は、1911年創業という「トリ屋さん」のしにせ。
名古屋コーチンの持つ独特の歯ごたえとコクを求めて、朝からお客さんがひっきりなしに訪れていた。
「ケージに入れるのではなく、あえて平飼いという方法で育てています。自由に動きまわれる環境なので、ストレスもなく、元気なトリが育つんですよ」と語るのは、「鳥滝」四代目、祖父江猛さんだ。三代目で、お父さんでもある祖父江英治さんとともに、店を切り盛りしている。
養鶏農家と契約し、生産している「鳥滝」の名古屋コーチンは、抗生物質を使わず、高タンパク・低カロリーの植物性飼料だけを使用。また豊かな自然の中、清潔な環境を実現するなど、厳しい条件を設け、ヒヨコから一貫生産しているので、安心して食べられるということだ。
元気に育った若鶏を定期的に運び入れ、店の裏で毎朝絞めているので、店頭に並ぶコーチン肉は新鮮そのもの。
「私が絞め、父がさばきますが、最初のころは、全然慣れなくて、毎日かわいそうだなぁと思いながら、仕事していました」
今でこそ笑って話せるが、始めたころはかなりきつかったと当時の心境を語る。
「だって生きているトリの命を奪うわけですからね。慣れるのに一年くらいかかりました」
今では忙しい時は1日に50羽くらい絞めるというベテランだが、常に「命をいただいている」という感謝の気持ちを忘れずに仕事をしているという。
こうして猛さんの手によってすばやく血抜きされたコーチンを、今度は英治さんが手早く切っていく。
「父の包丁さばきは、プロ中のプロ。私はまだまだ修業を積まないと足元にも及びません」と猛さんが言えば、この道47年の英治さんが「そんな難しいことはやってないよ。慣れりゃ、だれだってできる仕事だからね」とにこやかに笑う。
代々受け継がれてきた伝統の技術で、抜群の味と鮮度を誇る「鳥滝」の名古屋コーチン肉は、刺身で食べるファンが多い。
「お客さんからは、コシのある歯ごたえとコクがおいしいと好評をいただいています」
記者も、むね肉ともも肉を試食したが、かめばかむほどしっかりと濃い味が口の中に広がり、しかも臭みがないので、おいしくいただけた。ショウガじょうゆとワサビじょうゆ、両方試してみたが、それぞれに味わいがあって、甲乙つけがたい感じだ。
「刺身は、新鮮な朝びきだからこそおいしく召し上がったいただけるわけです。名古屋コーチンは大量生産できないので、数に限りがあります。できればご予約いただくか、午前中に来ていただくと、ありがたいですね」
「鳥滝」では、名古屋コーチンの「むね・もも肉セット」を100グラム330円で提供している。またコーチンだけでなく、普通の鳥肉も種類豊富で、有精卵やウコッケイの卵なども販売している。
「贈答品として名古屋コーチンの1羽分セット(4,310円・送料別)も用意していますので、ぜひご利用ください」と猛さん。
もも、むね肉から、ササミ、手羽先、肝臓、心臓、砂ギモなどを詰め合わせたセットは、その日のうちにクール便で発送されるので、鮮度も保たれ、季節の贈りものや手土産として、利用する人が年々増えているそうだ。
「鳥肉の扱い方やおいしい召し上がり方のコツなど、いつでもご相談に乗りますので、気軽に声をかけてくださいね」
今後はネット販売などにも挑戦していきたいと語る猛さん。
90年の伝統を守りつつ、新しい試みにも意欲的にのぞむ「鳥滝商店」の若き四代目である。